ルル様、こんにちは。
テレパシーものの映像化の場合、
心の声の表現は結構むずかしいのですね。
なにしろ、ドラマでは
モノローグという・・・
本当は聞こえない「心の声」を
常套手段としているものですから。
そういう意味で堤幸彦の
演出のアイディアはトレビアンだと
思うのでございます。
まあ・・・視聴者的には
とまどいを感じる方もあるかもしれませんが
もう少しスケジュールに時間があれば
洗練された表現になったはず・・・
とキッドは妄想しております。
夫に軽蔑され
娘や息子には馬鹿にされ
あげくには無視される。
40年前の中流家庭では
よく見られた光景なのですな。
男女雇用機会均等法以前の
日本ですからな。
そういう主婦が
自己防衛するために
日常に逃避する心理。
そういう「心」を描いただけでも
原作は素晴らしいのだと
思うばかりでございます。
そういう遍歴を経て
七瀬は七瀬ふたたびにたどり着くわけで。
いつも「七瀬ふたたび」だけを
映像化するのは・・・業界の困ったところだと
思っておりましたので
今回の「家族八景」ドラマ化に
胸打たれているキッドなのです。