WOWOWにて放送
台東区・谷中にある小さな食堂"朝食亭"には
毎朝、開店前に近所に住む8人、、
OL、発明家の老人、魚屋の青年、警察官
タクシーの運転手、フリーターの若い女性、中学生の兄妹など
老若男女が集まり朝食をとっていたが
それぞれがある事情や悩みを抱え
店主である朝倉辰雄、良子にしても同じ。
実は夫婦の一人息子・清彦は
4年前、飲酒運転で轢き殺され
その犯人が4日後に出所してくる為
辰雄と良子は心穏やかではなく
"朝食亭"に通うメンバーの謎も
やがて解き明かされる事に。
心の再生は時に厳しく温かく?
いや~お見事でした!
当初、サイトの写真を見たら
瀬戸さんが定食屋の娘で(笑)
親子で店を切り盛りする人情ものに思ってたら
大違い!(後には、、であるけど)
ヒューマンの中に
サスペンス要素が組み込まれ
社会派ドラマと言っても過言でない
終盤部には驚きでしたー。
兄妹の部分が(父親も登場しないし)
あり得るの?が過ぎったけど
近年、色んな親がいますから
自分の物差しだけでは
無いとは言えませんもんねぇ。
俳優さんも
皆さん、いい味を出され
久々の竹下景子さんと蟹江敬三さん夫婦の息はピタリ。
(体操とか足のツボ押しが夫婦の仲の良さを見せてた)
瀬戸さんは冷たいイメージだったので
苦手だったのですが、、
柔らかな表情が良く
結婚生活も順調なのかも?(^_^)
高畑さんはほんのちょっとの出番だけど
存在感ありで
大ベテラン大滝秀治さんがドラマを
締めるように
台詞や機転の利かせ方は
心の傷を癒してくれるようで
落ち着くのですよねー。
元は"夕顔亭"だった定食屋。
一人息子が亡くなった4年前から
お酒を出さなくて済む
朝と昼間だけの営業
"朝食亭"になったわけで
OLの美沙子の提案により
朝一番会なる会が催され
営業前に
定食屋の朝倉夫婦も含めた10人が朝食を共にするが
当たり前の挨拶
たわい無い会話
そして温かな朝食は
どこかホッとする朝の風景。
これが美味しそうなんですよ♪
土田は清彦の事故時
立ち会った警官で
朝倉夫婦を何かと気にかけ
メンバーの一人となっていたが
土田には
清彦が言った最期の言葉と
持っていた婚約指輪がずっと気がかりであり
犯人の出所を機に
指輪の詳細を調べる中
タクシー運転手・佐藤が携帯電話を店に忘れた事で
メンバーの事情と謎に近付いて行く、、、
日野下老人が言った
因縁
蓋が開かれたってわけです。
この後の展開は
えっ!えっ!っとなったので
(知らないまま観た方がいいと思うので)
ここからネタバレにします。
ワタシはまた
美沙子は朝倉夫婦に
清彦との仲を伝えた過程として
朝一番会が行われたと思ったら(^^ゞ
美沙子は自分と清彦の事を夫婦には
一切話してなくて
美沙子なりの事情があったのです。
当時、清彦が付き合っていたのは
美沙子の友人である雪代であり
しかし、雪代は
証券会社を辞め
料理人になろうとしてる清彦と結婚する気は無く
そんな中
清彦は美沙子に惹かれ
また美沙子も同じ気持ちでいたが
美沙子に清彦を取られると思った雪代が
妊娠を偽り
それを知った美沙子が
清彦に別れを告げた直後
清彦は轢き逃げに遭ったというわけです。
ま~美沙子も
友達のデートに
度々、付いて行ったのは妙なんで
そこはちょっとあれなんですが^^;
で、美沙子は清彦から
雪代とは別れた
妊娠もしてる筈が無いと言われたが
美沙子は身を引き
清彦が亡くなったと知ったのも
四十九日後
美沙子は清彦の本当の気持ちと
指輪の事も知る由も無かったのです。
雪代も清彦の後を追うように
自殺をしています。
タクシー運転手は雪代の父親で
娘の日記から美沙子の存在を知り
憎しみを向け
美沙子に接近する為
メンバーとなったわけです。
美沙子はこの件(佐藤が美沙子に怒りをぶつけた)と
それ以前から
朝倉夫婦に清彦との関わりを
告げようとするけど
タイミングが悪かった事もあり
言いそびれてしまい、、
でも、美沙子のそんな胸の内は
何気にわかるのですよね。
幼い頃の美沙子は
母親の再婚相手の男に馴染めず
囲む朝食は団欒とは
ほど遠く嫌いであった。
でも、朝一番会で朝食を好きになってから
中々言い出せなくなり、、
居心地の良さと安らぎを知ったのでしょうね。
失いたくなかった、、と美沙子も言ってました。
そして
轢き逃げ犯・松島が出所しますが
恋人はなんと!絵梨香!
勿論、一番会のメンバーです。
中盤からは
加害者と被害者の話となり
絵梨香は自分も責任を感じ
昼、夜と働いていた事
松島はそんな絵梨香の用意したお金を断り
お金なら自分で用意すべきだし
何より、まず朝倉夫婦に謝罪すべしと土下座。
この時点で
絵梨香の正体も明かされ
良子が包丁を持ち、松島に向けるわ!
美沙子も清彦との事を告げるわ!
絵梨香と松島がトラックに飛び込む!などなど
目が離せません。
子供を殺された被害者の家族にとっては
どんなに謝罪されても
加害者を許す事が出来ないかもしれない。。
ワタシ自身
そういった経験が無いからかもですが、、
松島が罪を認め
必死に謝罪してる姿は
心から罪を悔い、朝倉夫婦に詫びてるように
見えましたが。。
人が人を許す事
過去にばかり拘ってると
今何が大切なのか見えなくなる
相手を許し自分を許す
中々難しい事だが
これが出来ないと
待っているのはもっと悲しい未来だけだ
日野下老人が言った言葉は
朝倉夫婦の重荷を解いたのでは?
絵梨香と松島は助かり
辰雄は言います
生きて一生償え!
人は生きて行かなけゃならない
その為には歯を食いしばって
地べたを這いずり回って
自分自身で乗り越えてもらうしか、ね。
(シーンとしてはここではないですが)
日野下の言った事はここに繋がるのでは?
また、美沙子が悔いてる時
日野下は
素敵じゃないですか
それに気付いたんだから
人の心は弱い
簡単に傷つくし、傷つける
そして傷つけた自分に
また気付いて傷つく。
頭じゃなくて心で考える
美沙子はただ一人
ミネラル水を飲む事が出来ずだったけど
松島が清彦の最期の言葉を聞いていた為
これを伝えられた事で
美沙子もやっと吹っ切れたのでしょう。
会社を辞め
清彦の夢であったお店をやらせて下さいと
朝倉夫婦に頼み
辰雄に弟子入り。
美沙子が携帯を耳にあて
清彦に語りかけるシーンに
蟹江さんの驚くさまがちょっと笑えましたよ(^w^)
香織がオルゴールを使って
天国の母親に話しかけていた部分が
ここで繋がるとは、、ね( ゚ー゚)( 。_。)ウン♪
朝食亭は立ち退きを迫られていた為
閉める事になり
メンバー達は新しい店探しと開店に協力し
こうして
定食屋"侘助"が誕生します。
サイトの瀬戸さんの姿と
なるわけですよ~(o^∇^o)ノ←この顔文字は瀬戸さん自身もブログでよく使われるようで(笑)
辰雄と良子なら
やがて、美沙子が誰かと所帯を持っても
許すだろうし
相手が魚屋の龍二なら材料も手に入るしね(笑)
エンドロールいっぱいまで進行され
見応えある優れたドラマでした!
ところで
メンバー達は
モーニング代を払っていたのかな?(o ̄ー ̄o) ムフ
毎日は無理だけど
朝一番会に参加したいですね(笑)
原作・・・西田耕二
脚本・・・江頭美智留
監督・・・黒沢直輔
<キャスト>
高見美沙子・・・瀬戸朝香
朝倉辰雄・・・蟹江敬三
朝倉良子・・・竹下景子
朝倉清彦・・・池内博之
雪代・・・片瀬那奈
日野下老人・・・大滝秀治
美沙子の母・文子・・・高畑淳子
タクシー運転手・佐藤・・・田山涼成
警官・土田・・・的場浩司
弁護士・東・・・石丸謙二郎
小泉絵梨香・・・前田愛
魚屋・龍二・・・俊藤光利
松島・・・北条隆博
矢原圭介・・・田中雄土
矢原香織・・・大西風香